(匿名掲示板開示事例)公式凸を注意したら、過激派ファンに誹謗中傷されまくったので同人PNで発信者情報開示してみた件
最初に
・このまとめは、2019年6月判決の私が原告の発信者情報開示訴訟の判決文からの抜粋をメインに構成した、文字通りの体を張った実録記事です。誹謗中傷を行った発信者を批判する目的で作成した記事ではありません。
・この記事は発信者情報開示訴訟を安易に勧めるものではありません。
・現在、引き続き開示された発信者に対して、損害賠償請求中のため、発信者の書き込み内容が特定される部分はマスキングしています。それ以外は裁判所側の作成した判決文をスキャンしたものの原文ママとなっています。
・同様の理由で、発信者側の弁論の詳細は記載しません。一旦、反論の概要のみ記載いたします。
・同様の理由で、事件番号は伏せさせて頂きます。ただし、訴訟の真偽に議論時間を割かれることを作成者は望みません。弁護士・メディアからの正式な問い合わせには事件番号を開示します。
(メールフォーム:事件番号の問い合わせからお問い合わせ下さい。)
※個人からの問い合わせには一切開示しません。法律相談時の参考等に使用したい場合は、相談予定の弁護士の方からのお問い合わせをお願いします。
・全て完了した後に、公開できる範囲で情報を追加し、記事を再公開いたします。
・個別の誹謗中傷の相談には対応できません。まずは弁護士に相談してください。
・ネットの誹謗中傷と発信者情報開示の実態についての正しい知識を得たり、考えるきっかけになれば幸いです。この記事が広く読まれ、安易に危うきに近づずに済む人が増えることを祈っています。
・この記事の作成者 あかい(赤依)
・サークル名: タイニィ・アリス Twitter: @tinyalice_akai
・同サークル名、同PNで2002年から二次創作小説で東京・大阪でサークル活動中。
・商業経験なしの島中。
発信者情報開示請求をしました。
本名ではない、商業的には使用していない筆名(同人用PN)で、匿名掲示板に対してIP開示請求を行い数十名のIP開示を行い、その中から特に酷い書き込みを行った発信者のプロパイダーに対して、民事事件で発信者情報開示請求を行い、2019年6月に3名(全員)の発信者の開示を受けました。
※同人用PNで発信者情報開示をしたのは、私が初めての事例ではありませんが、詳細を公開している方は少ない為、
類似ケースにおいて参考になることを期待し、この記事を公開しています。
私のTwitterの開示事例はこちら
※Twitter社への発信者情報開示請求(IP開示)請求と、刑事事件での発信者情報開示請求は、こちらの記事に詳しく書かれていますので、そちらをご参照ください。
誹謗中傷の内容について
以下の記事
を書いた所、この記事が気に入らない公式凸を当然の権利とする過激派ファンにTwitter、WEB拍手、マシュマロ、事実無根の虚偽と誹謗中傷を含んだまとめ記事の作成、私とTwitterで繋がっている方達の晒し行為、記事についてRTや言及した人に対して、私が「嘘付き」だから記事を信用するなという内容の直接のリプやDM、匿名掲示板での事実無根の虚偽の記載や誹謗中傷など、様々な匿名での嫌がらせを受けました。
私は「ネット上で理想の自分を演じている虚言症の精神障害者」ということにされ、年齢・学歴・職業・夫がいること・法的手段をとったこと等、Twitterで呟いている日常は全て私の虚言(妄想)という、いわゆる嘘松認定をされ、誹謗中傷を現在も引き続き受けています。
20190801追記: 嘘松という言葉を使うのをやめて欲しいというご意見を頂きましたが、他人の発言に証拠もないのに嘘松と突っ込むのが好きな人達にこそ読んで貰いたいので、検索に引っかかって貰いたいのであえて使用しています。
・私には精神疾患の病歴は一切ありません。
・そもそも同人作家はイベント会場に行けば会える、ネット上だけの匿名アカウントの存在ではありませんので大きい嘘なんかつけません。
・私は2002年から同じサークル名・PNでサークル活動をしているため、私のライフログは、ブログ等で10年以上遡ることができます。
・私のアカウントはリアル友達と繋がる日常アカウントでもあり、中学の同級生や、大学時代からの友人、追っかけ友達、前ジャンルの友人など、10年、20年、30年と長く付き合いがあるリアルの友達と繋がりプライベートの交流・随時閲覧をされているアカウントのため、架空の学歴や職歴を盛ったり、現実に存在しない架空の夫を虚言できるような匿名アカウントではありません。(そーいう振る舞いができるのは、昨日、今日作った捨て垢だけでしょう。)
・私は夫と一緒にサークル活動を前ジャンルから20年以上しています。私の本の表紙イラストや装丁は夫の作品で、夫本人が毎回スペースに売り子として私より長時間います。
・私が本当に無職で貧困で経済力がなかったら、金のかかる同人活動や追っかけ趣味なんかできません。
上記は全て裁判所に証拠提出済みで、事実無根のデマであることが認定されています。
結局、私の発言が疑わしいから嘘だと言っている訳ではなく、気に食わないからネット上からアカウントを消したい、記事を消させたい、サークル活動をやめさせたい、私を虚言症で病気ということにして発言の信用ができない人物であるということにしたいがためにデマを吹聴し、集団でのいじめを楽しんでいたネットリンチのケースです。
※過激派のファンの人達がどういう人達かというと、こういう人達です。
(以下のページは私の作成したページではありません。)
ユーリ!!! on ICE 勝生勇利が不当に扱われていると主張し公式凸と誹謗中傷を繰り返す過激派まとめwiki
発信者情報開示訴訟とは?
Twitter社や匿名掲示板などの誹謗中傷の投稿先(コンテンツプロバイダー)に対して裁判所からの仮処分を受けIP開示請求をし、発信者のIPを特定した後に、発信者の契約するインターネットプロバイダーを被告として発信者の個人情報の開示請求をする訴訟です。
開示請求された発信者には、プロバイダーから以下のような「発信者情報開示に係る意見照会書」が届きます。(※私の訴訟で、反論として使われた実物から切り取り転載。)
期間内に回答書を返信することで、発信者はブロバイダーを通して反論をすることができます。(その時点で開示を承諾し、和解することも可能です。)
※ただし被告はあくまでプロバイダーになりますので、プロバイダーが契約している弁護士が、発信者からの回答書を元に、かつプロバイダーを守るために書面を作成し反論することになります。
※個人的にはこの書面が届いた段階で、弁護士に相談して開示の可能性がどのくらいあるのか確認し、戦うか和解するかを選択し、戦うと決めたなら弁護士に書面の作成を依頼するのをオススメします。
※正確な詳細は以下でご確認ください。
特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律 - Wikipedia
発信者情報の争点とは?
発信者情報開示訴訟において、何が法廷で議論されるのかをよく知らない方も多いと思います。
以下の2点が争点になります。
争点1:記事の投稿による権利侵害の明白性
・記事の同定可能性 (投稿が原告(※あかい)について書かれたものであるかの検討)
・記事の投稿による不法行為の成否 (投稿内容が不法行為に当たるかの検討)
※不法行為には、名誉毀損罪、侮辱罪、個人情報を投稿するなどのプライバシーの侵害、加害予定を投稿するなどの脅迫罪などがある。
争点2:被告の発信者情報保有の有無
※この記事では特に争点1について扱います。
以下が争点1 についての、私の訴訟の判決文から転載した、裁判所の争点1についての記載です。(原文ママ)
実際に訴訟で使われた反論とそれに対する裁判官の見解
※無知なだけという反論もありますが、実際に訴訟中にあった反論なので、誤解している方が存在するかもしれないため、とりあげます。
反論ケース1 二次創作同人作家のPNでは開示請求は認められない。
・商業活動をしていないアマチュアの同人作家のPNだから、誹謗中傷されても読む人が知らないから名誉毀損にならない。
・本名で誹謗中傷していないのだから、名誉毀損にはならない。
・二次創作という著作権違反をしている悪い人の開示は認められない。
・名前を出してないから、あかいのことを言ってない。(違う人のことを言った。)
<裁判官による本訴訟の同定可能性に関する見解>
①通常、誹謗中傷は晒し行為を伴うので、アカウント名の表記、Twitter等のキャプチャの添付、URLの記載などを伴うケースが多いと思います。
上記の見解に当てはめれば、Twitterの炎上案件や私と同じような二次創作の同人作家も、同定可能性を認められる可能性も高いのではないかと思われます。(必ず、弁護士さんにご相談ください。)
なお、テンプレートの投稿もIP開示が認められて投稿者のIPを所有していますし、発信者情報開示訴訟の中でも誹謗中傷と記載されています。
安易に晒し目的のスレを立てると、例えキリ番でスレ立てしただけでも、開示請求の対象となる可能性がありますのでご注意ください。
②名前を伏せても、隠語を使ったとしても、前後の会話の文脈で判断されます。
③二次創作をしているから、誹謗中傷されたり、デマをばら撒かれても我慢しなくてはいけない訳ではありません。
そもそも投稿者は著作権の権利者ではありませんし、発信者情報開示の争点には関係がありません。(※誹謗中傷に至った動機としては扱われるでしょうけど。)
※もちろん、権利者からの申し立てがあれば真摯に対応いたします。
反論ケース2: 匿名掲示板や匿名の投稿は信用度が低いから名誉毀損に当たらない。
<裁判官の見解>
<裁判官の見解>
反論ケース4:個人の感想だから名誉毀損にならない。
・思うと書けば、感想になるからいくら酷いことを書いても誹謗中傷や名誉毀損に当たらない。
<裁判官の見解>
注意1: 安易な嘘松認定について
・SNSでは証拠がないからと安易に嘘と決めつける、いわゆる「嘘松」認定する風潮がありますが、実際の訴訟となると、嘘と決めつけた根拠を証明しなければならないのは、嘘と決めつけた方になります。
<裁判官の見解>
注意2: 証拠もないのに安易な精神の病気の決めつけは誹謗中傷確定です。
・ネット上では安易に精神障害があると決めつける傾向がありますが、証拠もないのに、すぐに他人を病気扱いするのは、誹謗中傷認定の危険性が高いので、非常に危険なのでやめましょう。
小括&結論
QA
※事前に、想定される質問について回答いたします。私に質問したい方は、以下の内容を確認し、重複した質問がないかご確認ください。
体験者としての私の回答になりますので、回答に法的根拠がある訳ではありませんので、ご注意ください。
まとめ
「ネット上に匿名はない」とよく言われていますが、弁護士にお金を払えば個人情報を開示できるらしい、とは知っていても、そもそも「発信者情報開示訴訟」がどういうものなのかを、体験談を詳細に公開する人が少ないため、曖昧なままになっており、誤解が多いと感じます。
実際、私を誹謗中傷してきた人達は、この程度の書き込みで開示がされる訳がないと思い込んでいましたし、訴訟中も主張してきました。
今もまだ信じ込んで、私が妄想や虚言を書いていると誹謗中傷の投稿を続けている人達がいます。
SNSや匿名掲示板の書き込みでは「よくある書き込み」であったとしても、現実の法の判断に当てはめると、不法行為と判断されるケースは多いです。
今一度、ご自分の発言に問題がないかを、この記事をきっかけに振り返って考えて頂けると幸いです。
おまけ
・この記事では極力、私の動機等のお気持ち的なものは記載していません。
・誹謗中傷や嘘松認定にうんざりしているそこのあなたが、この記事を読んですっきりしてくれるだけでも嬉しいです。
・この記事が参考になった、以降の損害賠償請求に関する記事も読みたい、あかいに「お疲れ様!」と「ジュースを奢ってくれる」方用に、私の動機や何を考えていたのかを記事にしたPDF(150円)を作成しましたので、そちらを購入しお読みいただけると嬉しいです。
ご購入頂いた費用で、ジュースを飲みたいと思います。Boostも歓迎です。
noteも公開しました。pixivと同じ内容です。
追記(2022/6/1)
2021年2月 1名と和解
2022年3月 残りの2名分判決